Xなどでファッションビジネスなどに関して投稿する深地雅也さんが代表を務めるスタイルピックス(大阪)が、業界プロ向けの教育事業を6月から都内で始める。産業問わずリスキリングや学び直しの必要性が問われているが、ファッションの専門領域に関してはその機会が少ない。MDやEC、販売で実業経験のある専門家を招き、〝生きた〟学びの機会を提供する。オンラインでも対応する。
(永松浩介)
常に変化する消費者の購買動向に即応するために、現場社員も新しい情報や知識、スキルを身に着ける必要があるが、人手や企業内ノウハウの不足などにより、社員たちに十分な教育が行き届いていないケースは少なくない。ECなどデジタル系の業務に携わる場合、自らノウハウ取得のためにいったん離職し、外部で学ぶケースもあるため、教育機会の提供でこうした課題を解決する。
教育事業「Fashion Re:ducation(ファッション・リデュケーション)はMDとEC、販売の3コースから成る。働きながら学べるよう、平日夜間と土曜日に、東京・表参道の青山ファッションカレッジ内で開く。1回90分で約5カ月で修了する。MDコースは16回、ECは10回、販売も10回を予定。複数申し込むのも可能。ECコースで税込7万円など。
MDの講師は、ビームスなど有力アパレル企業などでアドバイザーを務めた経験がある佐藤正臣氏が担当。売価・原価・粗利益・値入れの理解や商品分類の重要性などを教える。ECは深地雅也氏。チャネル戦略や検索対策、コンテンツの改善方法などを学べる。氏はこれまで90ブランド以上の運用に携わってきた。
販売の講師は、接客やマネジメントに関する著書もある平山枝美氏。接客の目的と重要性や顧客視点とその活用方法などを教える。現在も販売員や店長、エリアマネジャーの育成などに携わっている。
オンライン受講も可能で、受講後もチャットツールでサポートし、受講者同士の交流も促す。受講はすべて収録するため、見逃した場合も録画コンテンツで学べる。法人プランの開発も検討している。