専門店の魅力向上へ 次世代を担うニューフェイスが奮闘

2023/06/22 15:00 更新有料会員限定


 地方の専門店に新しい人材が入り、次世代を担うニューフェイスが奮闘している。品揃えはもちろんだが、ショップの魅力や強みには人材が欠かせない。今はファッション業界に限らず、採用は増加傾向で超売り手市場のなか、業界でのやりがいや夢、自分を生かせる場として入ってきている。

やりがいのある店で提案磨く

アユラ 木村蒼さん

 木村蒼さんは、アユラ(大阪市)が運営する高感度セレクトショップ「アイン」で、22年12月から販売スタッフとして仕事をしている。大阪・難波にある路面店(本店)と心斎橋パルコ店の両店を行き来し、接客に磨きをかける日々が続いている。

内装も随所にこだわりが光る「アイン」本店

 高校生の時に服好きの友人と交流を広げるなどで、「ファッションを職にしたい」と考えた。大阪文化服装学院のファッション・ビジネス学科で学び、20年4月に帽子のセレクトショップに就職。そこで2年半働き、「帽子だけでなく、服も提案できる店で自分をもっと磨きたい」と考え、アインにやって来た。

 アインを選んだ理由は、「関西が拠点でカッコいい店だから」。例えば、主力ブランドの一つ「ヴェットモン」の品揃えは国内外トップクラスで、「お客様もすごく驚いてくれる」。商品が充実している分、一つひとつの特徴を理解して提案するのは大変だが、「とても刺激ややりがいがある」と振り返る。

 普段は接客をはじめとした店頭業務が中心だ。アインは平均客単価が高く、本店は10万円を超える。東京などの遠方からの来店もあり、インバウンド(訪日外国人)も増えている。「お客様一人ひとりの接客を大切にし、深く信頼してもらえること」を目指している。

「一人ひとりの接客を大切にし、深く信頼してもらいたい」と木村さん

 本店では客とゆっくり話す場面が多い。「自分の知らないブランドの情報などを教えてもらえることもあり、知識がどんどん広がっていく」と言う。心斎橋パルコ店は本店よりも入店客数が多く、女性客も少なくない。立地や客層が異なる2店で、様々な経験を積み重ねている最中だ。

 自身の強みを尋ねると、「周りからは『丁寧、真面目』と言われる。こうした部分は強みとしてこれからも発揮したい」と笑顔を見せる。そして、「逆に弱みになってしまわないようにも気を付けたい」と続ける。

 今後の目標については、「一人でも多くの人を接客し、提案できるスタイルを広げたい。そして店長になれるレベルまで自分のスキルを上げていきたい」。

「自分のファンを作る」目標に

サロンモード 菊池優哉さん

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