【SNS活用を楽しむには?】「スナイデル」ルミネ新宿2店店長 三田早織さん

2023/02/15 00:00 更新


「毎日の仕事にやりがいを見つけて頑張っていたら店長になっていた」と話す三田さん

自分らしさを大切に コロナ下、より丁寧な接客で

 新型コロナの影響で、販売職の業務は多岐にわたるようになった。客のニーズやアプローチの変化への対応は簡単ではないが、「やりがい」と「楽しさ」が感じられる販売員の仕事の魅力がある。

 「スナイデル」ルミネ新宿2店は、スナイデルの国内34店(1月末現在)で最も売り上げが高い「一番店」だ。店長の三田早織さんは、重い責任に加えてコロナ禍で変化した客との接し方や12人いる店舗スタッフのSNS活用などに頭を悩ませたが、それらを乗り越え大きなやりがいに変えた。活発にコミュニケーションを取ってスタッフの負担に対処し、多忙な業務が円滑になるようマネジメントに力を注いでいる。

丁寧なヒアリング

 「フレッシュで一生懸命な店舗の後輩たちが可愛い。どんな小さな悩みでも聞いてあげたい」と三田さんは笑顔で話す。店長業務は、毎時間の売り上げの管理など大きな重圧の中で多忙を極める。周囲もそれを知り遠慮しがちだが、月1度ほどのヒアリングを行って三田さんから歩み寄る。仕事の小さな気づきや悩みも話せる信頼関係につながっている。

 コロナ下で客はぴりぴりした雰囲気をまとい、より丁寧な接客が常に求められるようになった。スタッフ着用スタイリング写真の投稿や店内を歩きながら商品を紹介するインスタライブなど、インスタグラムのブランド公式アカウントでの発信にも力を入れる。

 後輩スタッフの悩みにはSNS関連のものもある。スナイデルのイメージにある〝王道のかわいい〟が自分らしさと異なり、フォロワー数が伸びづらいなどだ。三田さんは「全員が王道好きではない。自分を曲げないで」と話し、「自分らしさを気に入ってくれるファンができれば、仕事もより楽しくなるしやりがいになる」と訴える。

 スタッフの休憩のタイミングや店長のサポートを行う〝サブ〟、店舗での中堅に当たる〝三番手〟との連携を工夫し、業務中のスナップ撮影時間の確保など、スタッフの負担が減るようマネジメントの舵(かじ)取りをする。

重圧を乗り越えて

 三田さんは14年9月入社。服飾を学んだことや販売職の経験は無かった。専門学校を卒業後、栄養士として働いていたが、人と話し、おしゃれを楽しめる仕事を探して飛び込んだ。フルタイムのアルバイトから準社員、正社員へキャリアアップし、責任も三番手、サブ、店長と増すなか、常にやりがいを原動力にしてきた。入社後にスナイデルの新宿マルイ店に配属となり、ヘルプで入ったルミネ新宿2店の忙しさの中にやりがいを見いだし、憧れた。先輩スタッフを支えようと日々頑張ることもやりがいだった。

 今後のキャリアに描くのは、トレーナーやマネジャーだ。他店舗のスタッフ育成やマネジメントを担うことになるが、「今の私には(難しい)」と謙遜(けんそん)する。コロナ禍の21年にルミネ新宿2店のサブから店長になり、重圧を乗り越えた今は、さらに達成感にあふれた毎日だという。「ここでしか味わえない楽しさがあり、やめられない」と笑顔で話す。

店舗でのインスタライブでは店頭でのあいさつから始まる

関連キーワード人が育つ企業



この記事に関連する記事