「サイドスロープ」秋冬 カシミヤとヤクの独自ニット

2019/02/25 10:59 更新


 フェニックスインターナショナルのメンズニット「サイドスロープ」の19~20年秋冬物のイチ押しは、パリの展示会でも評判が良かったビンテージウォッシュの国産カシミヤセーターと、モンゴル産ヤク100%のアイテム。ともに、同社しか出来ない競争力のあるものだ。

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 部分ボーダーのカシミヤセーターの最大の特徴は風合い。カシミヤでは使わない機械で試しに製品洗いをかけたところ、その風合いが出たという。

 3万6000円(FOB=本船渡し価格135 ユーロ )という価格も、糸の調達から製品化まで一貫で行っている同社ならではの設定で、パリと国内の展示会で注文が入った。

ビンテージウォッシュの国産カシミヤセーター

 一方、昨年初めて手掛けたヤクは、現地や欧米ではポピュラーな素材だが、日本ではあまり目にかかることがない。中国やインドにも生息するが、モンゴルにしかいないホワイトヤクの毛を使ったのが珍しく、ヤク100%の製品は国内ではあまり流通していない。

 カシミヤより膨らみがあるため暖かく、現地でじゅうたんにも使われるほど強度もある。しわにもなりにくく、消臭効果もあるという。

 セーター(3万9000円)とカーディガン(6万8000円)で3色ずつ揃える。モンゴルとは16年6月にEPA(経済連携協定)が発効しており、10.9%の関税が撤廃され価格競争力が生まれた。

日本では珍しいヤク100%のニット


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