インナーECの白鳩、歯科医院向け通販の子会社に ニッセンとの相乗効果に期待

2024/12/17 17:00 更新NEW!


 インナーECの白鳩(京都市)は、歯科医院向けの通販事業などを手掛ける歯愛メディカル(シーアイメディカル、石川県能美市)のグループに入った。両社の同意のもとで進めていた白鳩への株式公開買い付けが12月13日に終了、歯愛メディカルは白鳩の株式の50.3%を所有する親会社となる。異動予定日は公開買い付けの決済の翌日となる12月20日付。白鳩は、引き続き東京証券取引所のスタンダード市場の上場を維持する。

 歯愛メディカルは2000年設立の上場企業。歯科医院、調剤薬局、介護施設などへ向け、歯ブラシをはじめとする商品をカタログなどで販売する事業を行っている。24年12月期の連結業績は、売上高675億円、営業利益23億円を見込む。24年5月には、ニッセンホールディングスの全株式を取得して子会社化している。

 23年末、歯愛メディカルは小田急電鉄が所有していた白鳩株式の大部分を譲り受け、33%を所有する筆頭株主となっていた。今回の白鳩の子会社化で、通販・EC事業業界での存在感がさらに高まる。今後、ニッセンと白鳩が持つ相互の顧客網を活用した販売チャネルの拡大、共同の商品開発、物流機能の効率的な運用、白鳩本社の一部スペースのニッセンへの貸与など、相乗効果を目指していく予定だ。

 白鳩の25年2月期の業績予想は、売上高60億円、営業利益ゼロ。74年に設立、95年からEC事業をスタートし業容を伸ばしてきた。近年は、下着業界のEC間競合も激化。プライベートブランドやメーカーとの協業ブランドを強化してきたが、業績は伸び悩んでいた。

関連キーワードデジタルニュース



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事