渋谷パルコは4月1日、中学生を中心にした10代のためのクリエイティブスクール「ガク」を9階に開校する。運営は、東京・馬喰横山でシェアオフィスなどを手掛ける、ログズが主体となる。ファッションスクール「ここのがっこう」の代表である山縣良和さんをディレクターに迎え、音楽、建築、食、ファッションなど様々なクラスを開く。
(海藤新大)
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クラスは全部で六つ。11回を1タームとして自由な形式で授業をする。「編集スパルタ塾」を主宰する編集者菅付雅信さんによる「東京芸術中学」では、アーティストの会田誠さん、「アンリアレイジ」のデザイナー森永邦彦さんなど世界で活躍するアーティストやクリエイターをゲストに迎え、座学だけでない実践的な教育をする。
また、山縣良和さんの「ここのがっこう・ファンデーション」では、様々なゲストを迎えながら最終的にはパルコ内での作品展示を目指す。
ほかにも、クリエイティブカンパニーのシンラが手掛けるオンラインをベースにしたクラスや、ディレクションチームのカンティーンが手掛ける、ヒップホップの制作からプロモーションまでを体験できるクラスなど多種多様だ。
受講料やクラスの定員、募集方法などはそれぞれのクラスによって様々。年間ではなく、単発での受講もできるような講義も計画しているという。また、4月の開校に先駆けて、2月3日から、無料の自習室として「ガク」を開放する。
ディレクターの山縣良和さんは、「中学生は多感で吸収力が高い一方で、自分を抑え込んでクリエイティブでなくなってしまう時期でもある」として、公教育の画一的な学習では触れられないテーマに向き合い、未来のクリエイティブを育てる場にする。
また、同フロアには宇川直宏さんが手掛けるライブストリーミングスタジオ「スーパードミューン」や、渋谷区を主体に活動している「渋谷未来デザイン」などが隣接しており、産官学での連携も進めていく。パルコの泉水隆常務執行役は、「渋谷パルコは、ファッション、アート、エンタメ、フード、テクノロジーをテーマに作り上げてきたが、ここからさらに教育にも切り込んでいきたい」と話す。今後もさらにクラスを広げていく予定だ。