婦人服製造卸の千種(名古屋市、中嶋輝好社長)が10~12月の秋冬物の売り上げを伸ばしている。
同社はこの数年、シャツ・ワンピースをはじめとする春夏商材で引き合いが強く、業績を拡大してきた。一方、アウターは経費などを考慮して、徐々に扱いを減らしていた。しかし、さらなる成長のため、手薄になっていた秋冬アウターを増やす必要があると考え、昨年ごろから海外での生産基盤も整えるなど強化してきた。
今年は中わたやボア、フェイクファー使いのアウターが堅調に消化。取り組みが深い大手専門店チェーンを中心に引き合いが強く、「店頭でも動いている」という。高品質で安定した物作りができるミャンマーの縫製工場と組んでいるのも成果を出している。
26年3月期は、春夏のシャツ・ブラウスが順調に売れ、下期のアウターの売り上げも数億円規模で伸びているため、12月段階で売上高は80億円を超えている。26年1~3月に強みであるオケージョン商材の実績を確保すれば、通期で83億円(前期は77億円)で着地する見通しが出てきた。
