織物オールドコレクション1万点以上

2016/10/18 06:07 更新


繊維リソースいしかわ デザインソースとしての活用を

 繊維リソースいしかわは、自社が保有する1800年代半ば以降の仏リヨン地方を中心とした欧州の織物のオールドコレクションを常設展示しているが、この活用を産地企業に呼びかけている。

 同社が保有するオールドコレクションは、1869~1955年に欧州で生産されていた生地サンプル1万955点。コレクションの前期は、すべて花柄や幾何柄など模様、年代別に分類、画像ファイリングシステムに収録されており、有料で検索プリントアウトできる。さらにプリントアウトした柄をCG(コンピューターグラフィックス)でアレンジして、商品提案に活用できる。検索後、実物サンプルの閲覧は無料。

 このほかリヨンのスタロンの56~72年のサンプルを繊維リソースいしかわが整理、分類したブック・カードも作成。28冊のブックと4300点のスワッチボードを無料で閲覧できる。天然繊維から化合繊繊維への変革期の時代のサンプルで、代表的なサンプルには織物組織図も付記、50~400倍の拡大レンズ(ハイスコープ)で詳しい観察もできる。

 また、54~69年に石川県の産元商社や機業場が作った1200点の織物サンプル、同期間の「加賀友禅」の「友禅文様裂」285点も無料でスワッチボードを閲覧できる。83年以降の服地卸の合同展「東京ストッフ」「東京プレテックス」展のコンセプトコーナー出品サンプル7146点も閲覧できる。

 オールドコレクションはJR西日本・七尾線の観光列車「花のれん」のラッピングなどにも利用されており、繊維リソースいしかわは繊維製品だけでなく、幅広い業界、商品でデザインソースとしての活用を期待している。

繊維リソースいしかわが所有するオールドコレクション生地見本 繊維リソースいしかわが保有するオールドコレクション生地見本

繊維リソースいしかわが所有するオールドコレクション生地見本



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