西友の大久保恒夫社長は6月24日、流通報道記者会の懇談会で、西友の中期経営計画の進捗(しんちょく)状況などについて語った。ネット化社会の進行により、「小売業はマーケティング企業となる必要がある」とし、顧客のデータを速く正確にたくさん持てる小売りが流通構造のリーダーとして「商品開発に踏み込むべき」などと話した。その上で、ネットスーパーによる成長戦略を示した。
同社は22年、売上高7562億円、営業利益226億円を見込んでいる。中期経営計画では25年に売上高9000億円以上、営業利益率5%以上とすることを掲げている。株主となった楽天と一体でデジタルマーケティングを強めるとともに、ネットスーパーで成長することを想定している。
ネットスーパーは00年から行っている「継続が一番大事」として、124店で実施している店舗出荷型が多くの店で黒字化。柏、港北、茨木と専用の物流センターを設けた倉庫出荷型も稼働率が高まっているという。国内で「すでにナンバーワンではないか」とした上で、24年に1年前倒しで中期経営計画目標の1000億円に達する見通しを示した。