サザビーリーグは、台湾・台北で来年1月上旬にジュエリーブランド「アルティーダウード」の展示会を開く。現地プレスやディベロッパー、KOL(キーオピニオンリーダー)を招き、知名度を高める狙いだ。DtoC(消費者直販)発ブランドだが国内ではリアル店舗の出店を進めており、海外を含め更なる広がりを見込む。
海外向けでは現在、ジュエリーブランド「アガット」で、代理商を通じて中国本土と台湾の約40店で販売している。出店で認知が広がり、国内のインバウンド売り上げも伸びている。
「今後どのブランドを海外に出すかと考えた時、アルティーダウードは同じジュエリー業態の中でも、もともとDtoC型でアガットとは異なる。コンテンツの内容もグローバル向きで分かりやすく、魅力的なのではと思った」(三枝義之海外事業部部長)。カラーストーンが豊富で女性の支持を得やすく、インドに幼稚園を12カ所建設するなど注力している寄付活動も、企業やブランドの社会貢献への関心が高い国では響くと見る。展示会を通じて現地での知名度を高め、手応えを見ながらディベロッパーや代理商との商談につなげていく。
アルティーダウードは国内での販売チャネルも増やしている。18年4月の立ち上げ時にはEC専業としてスタートしたが、20年8月に渋谷区松濤にショールーム兼店舗を設けた。コロナの沈静化からは期間限定店でリアルの接点を増やし、今年3月にはニュウマン新宿に常設店を開いた。今後もファッションビル中心に「1年に1店ほどの出店を目指したい」(島啓子ECブランド事業部アルティーダウード部課長)とする。
実店舗などでの販売が加わりEC比率は60%となったが、「今後店舗は増やしてもEC比率は50%ほどに保ちたい」。ECと店舗の会員データは統合管理しており、昨年4月からメンバーシッププログラムも本格的に運営をはじめ、CRM(顧客情報管理)を強化している。
また、生産面では22年にインドのジャイプールにある経済特区に自社工場を設け同年10月から稼働。商品の30%を同工場で生産し、今後50%以上に増やして価格面での競争力を高める。