三陽商会は24年秋冬の商品企画で、残暑・暖冬対応を増やす。トップは気温を問わず長く着られるシャツやカットソー製品を強化する。アウターはジャケットとブルゾンを拡充する。同社は24年から1年を4シーズンに分けるMDを見直し、春、初夏、猛暑、秋、冬の五つに再分類した。24年春夏は、これまでセール販売を強めていた6~8月に盛夏物の新作を投入し、プロパー消化率を高める。
秋冬もこれを継続する。晩夏から着られるシャツやカットソーを前年の1.2倍ほどに増やす。アウターは秋から冬にかけてジャケットとブルゾンの投入量を増やす。コートは前年の95%ほどに減らす。デザインを見直し、ショートやミドル丈など短めのバリエーションを増やす。
自社2工場を軸とした全社横断プロジェクト「商品開発委員会」では、黒を基調としたアウターのシリーズ、「ブラック・オブ・ブラック」を打ち出す。セーレンと協業で深い黒に染まりにくいナイロンとポリエステルを「真の黒」に染めたオリジナル生地を開発。コートやダウンジャケットを企画した。