サンローラン、エディの後任を決定

2016/04/05 10:32 更新


 【パリ=松井孝予通信員】ケリンググループとその傘下のイヴ・サンローランは、4月1日に退任を発表したクリエーティブディレクターのエディ・スリマンの後任に、アンソニー・バカレロを任命した。バカレロによる「サンローラン」のコレクションは、10月に開催される17年春夏パリ・コレクションで発表される。

 バカレロはベルギー国籍のイタリア人で36歳。06年に仏イエール国際モード・写真フェスティバルのモードコンペティションでグランプリを授賞し、09年に自身の名を冠したブランドを創設。その2年後に仏アンダムファッションアワードを獲得した。伊「ヴェルサス・ヴェルサーチ」との協業カプセルコレクションの成功がきっかけとなり、15年1月、同ブランドのアーティスティックディレクターに就任。ヴェルサーチがバカレロ退任を発表した直後に、今回のサンローラン任命が公表された。

 エディ・スリマンがクリエーティブディレクターを務めていた4年間、サンローランの売上高は毎年2ケタの成長を遂げた。ケリンググループのフランソワアンリ・ピノー会長兼CEO(最高経営責任者)は、「サンローランのチームとともに、バカレロは次の成功に強く貢献するだろう」と期待を示し、フランチェスカ・ベレッティーニイヴ・サンローラン会長兼CEOは、「彼のモダンでピュアな美学はサンローランのエスプリと完璧に調和する」と述べた。バカレロは、「並外れたメゾンの歴史を引き継ぐ好機に恵まれたことを感謝している」と表明した。



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