パリのイヴ・サンローラン美術館で10月2日から、「イヴ・サンローラン~アジアの夢」展が開かれる。17年10月の同美術館開館以来、テーマを設けた企画展はこれが初めて。
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「1冊の写真集さえあれば、私のエスプリがその場所や風景に溶け込むことができる。その場所に赴く必要はない。それほど夢を描いていたから」と、生前、サンローランは言葉を残している。遠い異国の書物や工芸品から空想の旅をしたこの偉大なデザイナーが、インド、中国、そして日本の伝統衣装からオートクチュールとして創作した美術館所蔵50点と、ギメ東洋美術館とプライベートコレクションのオブジェを対話させるように展示する。
同美術館ディレクターでこの展覧会のキュレーターでもあるオレリー・サミュエル氏は、「サンローランは彼が持つ文化と芸術の深い知識に基づいた個性的なビジョンを、コレクションに反映させています」と話す。19年1月27日まで。月曜休館。
(パリ=松井孝予通信員)
