「ローズバッド」、3Dモデリングによる商品企画が浸透 「垂直」から「同時水平」へ

2022/10/25 06:29 更新会員限定


新しいものへの取り組みにちゅうちょがない文化が導入のハードルを下げる(右が工藤さん、左が駒形さん)

 TSIの「ローズバッド」で3Dモデリングを活用した商品企画が浸透してきた。MDから企画、パタンナーと順に降りてくる従来の垂直型ではなく、同じデータをデザイナーやパタンナーが共有しながら同時に企画を完成させるやり方で自社内企画の半分をまかなう。パタンナー以外もソフトウェアの操作を身につけ、本社側も伴走して問題を解消。月1回の店長向けの商品検討会ではデザイナーがよりリアルな企画内容を伝えられるようになった。作成データのECサイトへの掲載も来年早々から始まる。

(永松浩介)

 画面上で企画をするため、サンプルレスでコスト削減につながるというのがベンダーの売り文句だが、実際に大きなメリットを享受しているところはまだ少ない。TSIは全社で3Dモデリングの定着を急いでおり、その先兵がローズバッド。1年半前に導入した。当初はパタンナーを対象と想定していたが、推進を支援する本社の判断でチーム全体に取り入れることにした。「より活用するにはブランド全体でやらないと効果が限られる」(同社)からだ。デザイナーや生産、MD担当も、3D着装シミュレーションシステム「クロ」の基礎を20時間の講習で学んだ。

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