森ビルの大型複合施設、六本木ヒルズ(東京都港区)が4月25日に開業20周年を迎える。かつての六本木は木造家屋や小規模なアパート、マンションが密集し、商業エリアは「夜の歓楽街」のイメージが強かった。開業以降、上質で高感度なファッション、アート、カルチャーを発信し続けるとともに、地権者や地域と一体となって新たなコミュニティー作りに取り組み、07年に三井不動産が開業した東京ミッドタウンなどとともに、六本木を「国際文化都市」に変えた。商業ゾーンの23年3月期売上高は、コロナ下にもかかわらず過去最高額を更新した。今秋には虎ノ門ヒルズステーションタワーと麻布台ヒルズが開業、アークヒルズを含めて連携を強め、「東京の磁力をさらに高める」(森ビル)考えだ。
(有井学)
六本木ヒルズはテレビ朝日と森ビルの共同開発で、86年に東京都から「再開発誘導地区」に指定され、計画地の地権者とともに、90年の再開発準備組合、98年に再開発組合を作り、00年に着工した。
開発区域面積は約11.6ヘクタール、敷地面積は約8万9200平方メートル、建物の延べ床面積は約75万9000平方メートル。約210店が入る商業ゾーン(店舗面積約4万平方メートル)のほか、約1万5000人が就業するオフィスゾーン(総貸し付け面積約19万1000平方メートル)、約840戸、居住者数約2000人の住宅、客室数約390室のホテルなどで構成し、森美術館や展望台、大型複合映画館などもある。
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