「ローブス&コンフェクションズ」(土屋郷)は18~19年秋冬、1枚のフランスの古い写真を出発点にして、得意のテーラードアイテムが充実したコレクションを見せた。「セクシーでエレガントでありたい女性にチャレンジしてほしい」という思いを込め、ブランドらしいテーラードを背景にしたアイテムを揃えている。デザイナーの土屋が、日本市場で求められる〝かわいい〟の枠で収まらないエレガンスを求めた。
50年代の強さを秘めたフランス女性が着ていたテーラードジャケットやスリットスカートを、今の日本の女性が着られるフォルムやディテールに変化させて作っている。セクシーになり過ぎないようにウエストシェイプをややボックスに変え、スリットにはボタンで開き具合を調整できるようにした。
ニットのテーラードコートはウールの2枚袖で縮絨(しゅくじゅう)加工をせず、あえて編みっぱなしのままにしている。スーパー100ウール・ナイロンのダブルフェイスのビーバー仕上げコートは、大きなフォルムとパターンにこだわり、ブランドらしさがあふれている。
チープな化繊のフェイクファーコートやウールマットウーステッド(平織り)のテーラードジャケットなど、そのレトロな風合いがかつての時代と重なる。ウール・モヘヤのアストラカン風の太ループコートや裏毛のシープボアコートなど、肉厚な素材感と懐かしいタッチを生かしたコートも揃う。

