W&Dインベストメントデザインがライトオンを子会社化 事業再建進め、上場は維持

2024/10/10 06:29 更新


ライトオン社長 藤原祐介氏(右)とワールドグループ常務執行役員 大峯伊索氏

 ファッション特化型のファンド、W&Dインベストメントデザインは、ライトオンを子会社化する。事業再建支援が目的。12月上旬から株式の公開買い付けを始める。子会社化後も、同社の上場は維持する予定。

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 ライトオンは、23年2月に取引金融機関から単独での事業継続は困難との見解を示され、事業の引き受け先を探していた。24年2月にワールドと協議を始め、24年春夏の販売が不振だったため、正式に引き受けを依頼した。

 ライトオン創業家の資産管理会社、藤原興産を引受人とする第三者割当増資で、創業家及び藤原興産の株式所有割合を51.9%とした後、その全株式をワールドの持分法適用会社のW&Dインベストメントデザインに譲渡する。

 公開買い付けの完了後、ワールドグループ常務執行役員の大峯伊索氏が、代表取締役社長執行役員に就任する。「再建できれば大きな実績になる。ロードサイドの販路が手薄なワールドにメリットがある」(大峯氏)としている。

 ワールドからの運転資金で財政を安定化する。事業運営ノウハウや、支援サービスプラットフォームなどの提供を受けながら、事業再建を目指す。

 ライトオンは中期経営計画を取り下げた。今後は新中計のもと、不採算店舗の撤退、本部オフィスの集約、人員削減を進め、販管費を減らす。ワールドの協力を得て、PB商品の企画力を上げ、生産背景を共有することで調達コストも抑える。

 ライトオンの24年8月期決算は売上高388億800万円、営業損益は50億円の赤字で、6年連続の赤字だった。中計最終年度の29年8月期は、売上高254億円を見込む。ピーク時の売上高の1066億円からは、約4分の1に縮小するが、営業利益は15億円の黒字になる計画。



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