9月のファッション小売り商況(速報値、既存店売上高)は、長引く残暑で秋物が伸び悩んだ。ブラウスや薄手のニットトップなどジャストシーズンで長く着られる商品が中心だった。百貨店はラグジュアリーブランドやインバウンド(訪日外国人)需要が大きく伸びて前年実績を上回った。専門店は秋物が低調で厳しかった。中国からの訪日客は国慶節で回復傾向にあるが、従来のツアー客でなく、家族などの個人客がほとんど。売り上げ、客数は緩やかに上昇している。
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百貨店 一枚で長く着られる
秋物はジャケット、コートが伸び悩んだが、ブラウス、ニット、カットソートップなど一枚で着られるアイテムが売れた。ジャストシーズンでも秋冬のジャケットやコートのインでも着られるシーズンレスな商品が中心。衣料品売り上げは前年実績を確保したが、消費増税の駆け込み需要があった19年に比べて減少した。秋物ではニットジャケット、ジレや変形ベスト、フレアスカートなどが売れた。
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