RCTジャパンが日本輸入代理店を務めるスウェーデン発のアウトドアブランド「ホグロフス」が売れている。長くスキー関連商品を輸入販売してきたノウハウを生かし、質にこだわるスキーヤーの客を増やしている。
ホグロフスはスウェーデンの自然で生まれたスキー、登山など向けのウェアやギアが主力で、機能性だけでなくシンプルなディテールや北欧らしいきれいな色使いが特徴だ。中心価格はハードシェルジャケットで6万~10万円ほど。
RCTジャパンが輸入代理店契約を結んだのは23年頃。同社は90年代からジェットスキーやスキー用品の輸入販売事業に注力しており、「ウィンタースポーツ用品の販売の知見は蓄積できている」と考えての契約だった。
現在は主に東京・原宿の旗艦店、札幌の直営店、東京自由が丘の直営アウトドアセレクトショップ「アップランド」のほか自社ECで販売している。卸では大手スポーツ専門店や地方の有力店で徐々に扱いが増えている。
売り上げは契約初年度から順調に伸びている。販売員の専門知識が豊富なため、高価格な商品でも上級者から初心者まで納得して購入してもらえている。長年の人脈を活用して、プロのスキーヤーなどと組んだ販促も認知拡大に寄与している。アップランドでは自由が丘という土地柄、アウトドア以外のニーズの購買客が増えている。大手ブランドと比べて人とかぶりにくく、珍しい色使いの商品も多いことから、高感度層が街着として買っていく。

課題は春夏物の販売だ。「本国では夏山向けの登山用品の方がメイン商材。登山がはやり始めている日本でも、そちらを根付かせていきたい」(同社)。登山ガイド資格保持者への割引販売などの販促で、知名度の向上を目指す。