楽天ファッション・ウィーク東京25年春夏は、ビンテージのアイテムやスタイルに着想を得ながら、時代に合わせて発展させるデザインが広がった。セクシーさも日本人の感性を反映した創造性のあるスタイルへと進化している。
(写真=フェティコ、カミヤ、コニテンプラは堀内智博、ヴィルドホワイレンは加茂ヒロユキ)
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フィジカル
フェティコ(舟山瑛美)は、80年代のモデル、ヴェロニカ・ウェブをミューズに、ボディーコンシャスなスタイルを柔らかなムードで見せた。ボディーラインをあからさまに強調しない舟山らしいフェティッシュな女性像が目を引く。グレーのシースルーニットのミニドレスはショルダーやサイドにギャザーを寄せ、ブルーグレーのメッシュのボディースーツはセンターにフリルのディテールが入る。テクスチャーを生かし、体のラインと服の間に曖昧(あいまい)な境界を残すことで、ボディーコンシャスを身近なワードローブへと変化させていく。
一つひとつのアイテムに、体の線を強調するシームがトロンプルイユのように入り、ミステリアスな可愛らしさが漂う。ドット柄のキャミソールドレスは、太ももの存在を感じさせるようにカーブで薄手に切り替える。肩にレースのパネルが付いたテーラードジャケットは、ボディースーツのシルエットをレースでかたどり、エレガントな雰囲気で見せた。ランジェリーの要素を社会性のあるアイテムに応用していくユニークな表現に魅力がある。