名店100選 パーマネントモダン

2013/08/19 10:54 更新


 日本有数のファッション都市、熊本で、インポートブランドを揃える専門店のパイオニアとして有名なパーマネントモダン。熊本最大の繁華街・下通りから南に伸びるシャワー通りを拠点に、ファッショントレンドに引っ張られることなく「見たことのない、クリエーターの情熱が感じられるもの」を揃えてきた。

時代が感じられる服

 電線類を地中化した並木道のシャワー通りは、感度の高い専門店が軒を連ねる。その中間地点に店を構える。入り口の大きなガラスのファサードから見えるカラフルで楽しげな商品が、熊本のファッション好きを引き付けてきた。

 白を基調にした店内にはレディスとメンズの服をはじめ、雑貨、インテリア、アート作品など幅広い商品が並ぶ。それらは色柄にパンチがあったり、フォルムやカッティングに遊びがあったり。約100平方㍍のワンフロアの売り場は、明るくリズミカルな空気に包まれている。店名が意味する「永久的で実験的であるかどうか」を基準にしながら、「時代が感じられる商品」をバイヤー兼代表の有田正博さん=写真=がセレクトしている。

 近年、特に力を入れているのは、ドイツやベルギー、スイス、オーストリア、オランダなどのブランド。若手デザイナーを輩出する次世代のファッション地域に目を向けている。パリ・コレクションに参加するオーストリアの「ハルトマン・ノルデンホルツ」やベルギーの「クリスチャン・ワイナンス」といった日本での取り扱いが少ないブランドを、パリの合同展などに足繁く通って買い付けている。

 それらを地道に発信して育ててきた。ロンドンの「スワッシュ」は、6年かけて強力な顧客をつかんだ。最近は日本の「エミコ・タケタ」の立体的なフォルムのコート、「ケン・オカダ」のカッティングが面白いシャツも推している。

 どれも分かりやすい服ではないが、30代から60代の顧客は流行の服では満足しない。スタイリストとも言えるスタッフが提案するときに店の本領が発揮されるという。昔以上にデザイン性の高い服が売れており、年商は1億円になった。

(続きは繊研新聞で=お申込はこちら)

パーマネントモダン有田代表



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