大阪ダイヤモンド地下街 「にぎわい創出」重点

2018/06/21 06:25 更新


 大阪ダイヤモンド地下街が運営する大阪・梅田のディアモール大阪(フィオレ含む)の17年度店舗売上高は前期比3.3%増の97億3600万円となった。業種構成の拡大など、取り組んできた改装や販促策が成果を上げ、通行量の増加が続くことが貢献している。今春、新常設イベントスペースを開設したほか、プロパティーマネジメント(PM)業務を受託した隣接するイーマとの共同販促などの「にぎわい創出」策に取り組み、18年度は店舗売上高100億円超えを目指している。

 「通行量はこの5年間増え続けている」と岸本明社長。1日あたりの通行量は30万人前後だったが、17年末の通行量調査では「平日、土日ともに36万人を超えた」。カフェや化粧関連雑貨、サービス業態の充実など利便性と滞在しやすさを重視してきたことが拡大に結びついている。15年度にインバウンド(訪日外国人)の大型需要があった反動で16年度は減収だが、14年度以降、実質的には増収を続けているという。17年度の購買客数も8.6%増。部門別では飲食が好調なほか、ファッションも前年並みと健闘した。

 全館売上高に占める阪急阪神グループ共通ポイントカード「阪急阪神おでかけカード」の会員売上高構成比は55.2%と会員の利用頻度が向上している。百貨店などとの共通ポイント化で百貨店客も増えている。

 18年度は、1日に第1期棟が開業した阪神梅田本店につながる通路「マーケットストリート」の活性化に重点的に取り組んでいる。今春、同ストリートの入り口付近を約132平方メートル増床し、「青山フラワーマーケット」、イベントスペース「ディアモールロビー」、コンビニの3店を新設した。同ストリートに百貨店客など新規客の利用拡大を主な狙いとする新規テナントも導入している。なお、同施設三つ目となる常設イベントスペースのディアモールロビーでは「ファッション雑貨を中心にした新しい商売、新しい販売の仕方にもチャレンジする」(同)考え。4月からイーマでのおでかけカードのポイント付与・利用を開始したほか、情報誌『ディアラ』での共同の情報発信にも取り組んでいる。

「ディアコネクト」と題し、ハンドメイドアクセサリーの複数のクリエイターが約1カ月定で販売しているディアモールロビー


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