【軌跡】《和歌山から世界へ アウトドアセレクト店「オレンジ」㊤》EC主力でも血が通うビジネスを

2024/12/02 12:30 更新会員限定NEW!


「面白いなら何でも扱う」という方針のもと、オレンジは関西随一の品揃えを誇った

 高野山のふもとに位置し、みかん産地として知られる和歌山県かつらぎ町。人口約1万6000人の小さな町に、アウトドア愛好者によく知られるショップがある。その名は「オレンジ」。同町でEC店を運営していたミモナ社長の池田道夫が、14年に立ち上げたアウトドアセレクトショップだ。アウトドア専門店というと登山用品中心の〝道具屋〟をイメージさせるものばかりだったが、池田はキャンプを中心にファッションと融合した店を作り、アウトドアをおしゃれに楽しみたい人の心をつかんだ。関西圏からキャンプブームをけん引し、23年には株式上場も果たしたミモナの軌跡を追う。

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ECに光明得る

 池田が一番初めに手掛けた事業は、サーフショップだ。サーフィン好きが高じて会社勤めを辞め、サーフボードを作る工場でシェイパーの見習いとして2年ほど経験を積み、24歳のときにかつらぎ町で店を開いた。94年4月のことだ。

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