「ファッションの高揚感や喜びを伝えたい」――繊研新聞がシーズンの発注から終わりにかけ、有力小売店のディレクターやバイヤーを対象に実施している「トレンドチェック」の21年春夏発注編で、来春夏商戦への考えや思いを聞いたところ、そのようなコメントが非常に多く見られた。新型コロナの感染再拡大で先行き不透明な市況が続くが、この閉塞(へいそく)感を打開しようと、ファッションの力を消費者に訴えたいとの思いが一段と強くなっている。リアルとデジタルをいかに融合できるかにも関心が高い。
(関麻生衣)
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ファッションは夢見る場
ファッションは本来、楽しむもの。そのような思いに改めて立ち返った声が多く聞かれた。リステアのクリエイティブディレクター柴田麻衣子さんは「ファッションは夢を見る場所でもある。リアリティーがありながらも、最大限に楽しめるスタイリングやトピックスの提案ができるようにした。特にアクセサリーやシューズ、バッグなどではわくわくするようなカラーや形を、そして、カジュアルなピースこそプリントや色で明るさを。そのような思いでアイテムを揃えた」という。
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