岡本 24年春夏は付加価値化・単価アップ策を継続 〝業界総資産〟拡大へ

2023/09/08 06:29 更新


丈の幅出し、接触冷感機能をアピールする「ココピタプラスさらっと実感」

 靴下メーカーの岡本はこのほど、24年春夏向けの政策説明会を開いた。この間、進めてきた付加価値化・単価アップ施策をさらに推進する方針。「ココピタプラスさらっと実感」やスポーツライセンスブランドなど戦略商品を絞り込みながら、販売先とともに取り組みを加速していく。

 原燃料高、為替、物流費上昇などコストアップが続くなか、①価値ある商品、足の悩みを解決する商品による単価アップ②テレビCMをはじめとする価値の伝達③取引先と協業した新たな売り場作りによる顧客増——などに引き続き力を注ぐ。

 23年春夏物(1~7月)は、戦略商品のココピタプラスさらっと実感が前年同期比で数量33%増、単価16%アップとなった結果、販売額は55%増と大きく伸長。また、スポーツライセンスブランドも数量は13%減だったものの、単価20%アップ、販売額4%増と効果を上げた。こうした戦略ブランドがけん引する形で、同社全体の4~8月業績も増収増益基調を維持している。

 24年春夏物では、ココピタプラスさらっと実感にレディスのハーフ丈を新たに投入。浅ばきやスニーカー丈などが税抜き500円なのに対し、接触冷感機能を新たに加えたハーフ丈は700円に設定した。メンズも同様に浅ばきやスニーカー丈の500円に比べ、接触冷感機能付きのレギュラー丈の新商品は900円としている。新商品はパッケージも一新。トップラインをイエローにし、背景に氷のイラストを配置、「通気性2倍」のロゴを大きな文字で訴求するなど、アイキャッチに工夫を凝らした。新商品を含め、メンズはまだ市場拡大の余地が大きいと見ており、新しい売り場提案などに力を入れていく。

 政策説明会であいさつした岡本隆太郎社長は「流通との取り組みをさらに強化、一緒になってレッグウェアの業界総資産をともに拡大していきたい」と抱負を語った。また、「物流2024問題」を背景に、納入頻度の改善や値札加工問題などの諸課題でも協業し、互いの経営基盤強化を目指していく考えも強調した。

岡本隆太郎社長


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