マンハッタンのロワーイーストサイドと一口に言っても広いが、その中のオーチャードストリートのデランシーストリートからキャナルストリートまで、すなわちチャイナタウン東部に隣接するエリアでファッション系の店が急増している。地下鉄の最寄り駅はFのイーストブロードウェー、B、Dのグランドストリート、F、M、J、Zのデランシーストリート/エセックスストリートだ。
(ニューヨーク=杉本佳子通信員)
オーチャードストリートは革ジャンを売る店が軒を並べ、「革ジャンを買うならオーチャードストリート」と言われた時代があった。70年代は「オーチャードストリートの店の試着室に入ると、鏡の後ろの隠しドアからさらわれて売り飛ばされる」などとまことしやかに言われ、危険で胡散(うさん)臭いイメージがあった。
店の外側にいくつものレザージャケットをつるす独特のディスプレーをしている革ジャケット専門店は、今では片手で数えられるくらいまで減っている。デランシーストリートから北は昔ながらの帽子屋やコルセット専門店がわずかに残り、そのかいわいには「スナイデル」と「ジェラートピケ」が直営店を構える。
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