25~26年秋冬コレクションをプレゼンテーションや展示会で見せたブランドは、ショーと同様に、どこか政治的な意図が目立つ。ショーの数は減ったが、プレゼンテーションと展示会で素材の良さを実感したり、新しいブランドを発見したりするのに良いシーズンとなった。
(ニューヨーク=杉本佳子通信員)
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大丸製作所2の「オーバーコート」は今年10周年となる。昨年9月からアトリエの一部を開放し、直営店として運営し始めた。インスタグラムで知った客が来店するその店で、展示会で見せた。大丸隆平はこの10年間、オーバーコートを通じて現代アーティストの友人が多くできたという。今シーズンは日本在住のセラミックアーティスト、桑田卓郎がデザインした純金やプラチナのボタンを使った。服はMA-1やマウンテンパーカ、Gジャン、軍物パンツなどを上質な素材を使ってテーラード目線でエレガントに仕上げる。前身頃はバイアスで後ろは地の目を使って肩の縫い目をなくしたシャツジャケット、ウエストに入れたタックの向きをランダムに変えたパンツなど、オーバーコートらしいこだわりが光る。
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