「レインメーカー」が地元・京都で初のショー 洋服に溶け込む日本の伝統

2025/12/19 06:26 更新NEW!


 京都を拠点に活動する「レインメーカー」はこのほど、京都コンサートホールで、26~27年秋冬物のショーを開いた。京都でのショーは初。「ブランドを育んでくれている土地で実施することで、ブランドの輪郭がより明確になると思った」(渡部宏一デザイナー)と話すように、その奥深い魅力を見せた。

 海岸の松林に溶け込む服の映像を静かに流す演出から急転し、躍動感のあるランウェーに突入。伝統的なものを現代の視点で捉え、独自のプロダクトに落とし込むというコンセプトに沿って、袴から着想したパンツ、打ち合わせのトップなど、和装のアプローチを洋服の中にうまく溶け込ませた。深めのタック、光を吸収する素材、逆に光を反射する素材を使い、陰影や光を生かした表現も重視した。

レインメーカー

 石やつぼをイメージした構築的なシルエットのジャケットやコートは生地にハリを持たせるためにウレタンを挟んだ。

レインメーカー
レインメーカー

 バッグの「オル」、絞り染めの片山文三郎商店と協業した魚籠(びく)がモチーフのバッグ、山崎蝋型工芸と協業したバングルなど、京都の伝統工芸も効果的に活用した。

レインメーカー

(小畔能貴)



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