能登半島地震からきょうで2カ月。石川県内では繊維関連企業の多くが被災したが、主要企業は約1週間で稼働を始め、石川県繊維協会の加盟企業で被災した90%以上が2月末までに操業を再開した。一方でまだ稼働できない企業があり、廃業表明も出始めた。2月28日には石川県なりわい再建支援補助金の第1次公募が始まった。
(藤浦修一)
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石川県は、ポリエステルやナイロンなど化合繊織物をはじめとする国内最大規模の繊維生産地。激しい揺れに見舞われた能登地方にも多くの繊維企業が集積する。震源に近い北部の珠洲市、輪島市、能登町、穴水町は縫製工場と小規模の機屋が点在する。中部の七尾市、中能登町、羽咋市、志賀町などには機業場と準備工場が集積し、その多くが被災した。西部のかほく市や内灘町は、資材用の細幅織物やゴム入り織物の小規模な工場が密集、液状化現象の被害は大きかった。