阪急西宮ガーデンズ 全館売上高の9期連続増収が確実

2018/03/27 04:27 更新


 阪急西宮ガーデンズ(運営は阪急阪神ビルマネジメント)は、全館売上高の9期連続増収と800億円超えが確実となった。入店客数も2000万人を超える見込みだ。専門店ゾーン、西宮阪急が好調だ。専門店は飲食を筆頭に主要業種が伸ばしている。今秋の10周年に向け、駐車場の増設や施設環境の美装化などに取り組む。

(吉田勧)

 17年4月~18年2月全館売上高は前年同期比2.4%増、入店客数0.4%増で、16年度の売上高796億円、入店客数1995万人をともに上回る見通しだ。専門店は4%増で、部門別売上高は、飲食・食料品が12.1%増、文化用品・雑貨が6.7%増、衣料品・身の回り品0.4%増、サービス2.1%減となった。

 飲食・食料品は17年4月下旬にフードコートを「ガーデンズキッチン」に全面改装オープンした効果が大きい。ガーデンズキッチンは、昼利用だけでなく、夜や若い女性客の利用が増えている。衣料品は店舗数が若干減収したものの、著名セレクトショップが安定的に売り上げを伸ばしているほか、衣料品全体に下半期好調で前年実績を上回った。核テナントの西宮阪急も17年4~12月で前年同期比2.4%増と伸ばしている。

 なお、単館カードからグループ共通カード「阪急阪神おでかけカード」へ変更しているほか、阪急阪神グループの共通ポイントサービス「Sポイント」を開始しており、カード会員の利用率が向上しているという。

 今秋の開業10周年を機に、館内トイレなどの美装化を進める。また、ピーク時の台数確保を目的に今夏に専用駐車場を475台分増設する。幹線道路を挟んだ南側に7層の立体駐車場を新設するもので、駐車台数は3500台弱に増える。

 このほか、阪急電鉄西宮北口駅から施設までの連絡デッキ沿いに今秋に新設する複合ビルの西宮北口阪急ビル(仮称)の下層の飲食・サービスゾーンを、阪急西宮ガーデンズの〝アネックス〟として運営する。上層部は関西学院大学西宮北口キャンパスとなる。17年12月には阪急電鉄が同駅に認可保育所の新設と学童保育施設を移転・設置するなど周辺環境の充実も進んでおり、集客力向上につながりそうだ。



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