「ニコアンド」 多彩な切り口で新規客との接点増やす

2019/03/28 06:30 更新


 アダストリアのライフスタイルブランド「ニコアンド」は、衣食住をはじめ多彩な切り口の協業商品やイベント、空間で新規客を取り込んでいる。音楽フェス開催やマンションのデザイン協力も行った。4月にはレストラン事業もスタートする。

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 ニコアンドは「衣・食・住・遊・知・健・音・旅・TOKYO」の9要素を〝ユニーク(uni9ue)センス〟として設定し、これらにまつわるモノやコトを提案している。18年10月には音楽フェスを初開催し好評だった。BtoB(企業間取引)事業では、新築分譲マンション「リビオ錦糸町」(新日鉄興和不動産)へのデザイン協力が話題となった。モデルルームのインテリアもニコアンドの家具などを採用した。

 得意の協業商品も多数企画している。最近では森永製菓のチョコレート「ダース」、ザ・ビートルズのアニメーション映画「イエローサブマリン」、80年代のキャラクター「パピプペンギンズ」など。ジャンルは多岐にわたるが、ニコアンドらしく表現している。これらは新規客との接点を増やし、他の商品の買い上げにもつながる。昨年発売したJリーグクラブとの協業Tシャツは、チームのファンを中心に即完売の商品もあり、追加販売するほど人気だった。

 業態開発では、4月5日に横浜ベイクォーターに初のレストラン「ニコアンドキッチン」を店舗併設でオープンする。コーヒーや軽食を扱う店舗はあるが、飲食をより深める。「空間にもこだわり、実店舗の存在意義を大切にしたい」と村上亮ニコアンド営業部長。将来的に、併設型や単独での出店拡大を視野に入れる。

 提案するコンテンツに合わせて「19年度も店舗の大型化を進める」方針だ。好調なメンズウェアも重点で、取り扱い店舗を増やしている。〝スタイルエディトリアルブランド〟として、ニコアンドらしい編集力で店の魅力を高める。

15日に発売した「パピプペンギンズ」との協業商品


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