東京・南青山のスパイラルホールで11月29日~12月1日、ニュージュエリーLLCが運営するクリエイター系ジュエリーの販売会、ニュージュエリートーキョー2024が開かれた。15回目を迎え、132ブランドが出店、過去最多の1万2684人が来場した。昨年よりも高額商品の売れ行きが好調で、貴金属を使った地金感のあるファインジュエリーの売り上げが伸びた。1人当たり平均購入額は前年を上回った。「ジュエリーに対する価値観が日常使いから特別感へとシフトされている方も多い」(ニュージュエリー事務局)とする。
(中村維)
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増える職人・工房発
職人や工房発の新しいブランドや企画が増えたのが特徴的だった。確かな技術に裏打ちされた特色あるコレクションを出している。
「ネフ」は様々なジュエリーブランドで原型を手掛けてきた朝妻豊彦氏が23年に立ち上げた。「ダイヤモンドや貴石にも様々なカットがある点に魅力を感じた」とし、ファンシーカットの石をセットしたミニマルなデザインのリングを作る。サファイアやスピネルをシームレスに組み合わせたリング(税込み37万4000円)は、石の側面から腕のラインがぴったりとつながり、カットのシャープさを引き立てる。
会場での宝石研磨のワークショップも盛況だった詫間宝石彫刻は、オリジナルのオーダーリングの企画を初めて披露した。モンタナアゲートやメノウの原石から、好きな模様の入った箇所を指定、鳥の彫刻を入れてシルバーのリング台にセットできる。浮き彫り(19万8000円)と沈み彫り(16万5000円)が選べ、納期は3カ月ほど。金種はK18にも対応する。