新型コロナウイルスの感染拡大の懸念が増えるなか、越境ECを支援するサービス企業への問い合わせが急増している。来店客数の減少による売り上げの大幅減をカバーするため、これまでのECを強化しつつ、全く新しい市場である海外に活路を見いだそうという動きだ。これまで拡大してきたインバウンド(訪日外国人)に当面期待が見込めず、浮いたインバウンド予算を越境ECに振り向ける企業もあるようだ。
(永松浩介)
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■国内市場補う
既存のECを生かしたままで、決済や物流、言語対応などの課題を解決するサービスを国内約400サイトに提供しているジグザグ(東京)。同社によると、「問い合わせは今年に入って非常に増えている」という。導入コストが軽く、新規で売り上げが期待できるため、問い合わせから短期間で新規契約に至るケースも出ている。「実店舗の売り上げが厳しく、ECでも賄いきれない。そのため、海外販売である越境ECに関心が高まっているのでは」と見ている。