奈良発靴「コトカ」 土地ならではの素朴なデザイン

2020/03/22 06:29 更新


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《ローカルでいこう》奈良発靴「コトカ」スタート 土地ならではの素朴なデザイン 消費者に直接アピールし存在感

 奈良県北部にある大和郡山市。金魚の町として全国的に知られるが、実は紳士革靴の産地でもある。ところがシューズ産地としての知名度は、ファッション業界でも高くはない。専門店、GMS(総合小売業)向けといった既存販路の売り上げが減少し、メーカー数も減ってきた。「このままでは埋没しかねない」と産地ブランド「KOTOKA」(コトカ)を立ち上げた。ECを中心に直接消費者に奈良ならではのメンズシューズをアピールし、存在感を高めようとしている。

(古川富雄)

■日本産の革で

 コトカを推進しているのは、奈良靴産業協同組合(大和郡山市、寺岡章吾理事長)。産地ブランドの模索が始まったのは一昨年秋から。「既存流通の売り上げが減る中、ECは伸びている」(寺岡理事長)ことに目を付け、上部団体である全日本革靴工業協同組合連合会に相談したところ、予算が付いた。各社の技術とセンスを生かす形でのプロジェクト「奈良発靴」がスタートした。ECで販売するにはブランド化する必要があると判断して、コトカが始まった。

 コトカに参加しているメーカーは7社。条件としているのは、日本産の上質な革を使い、奈良で生産したシンプルで履きやすい紳士靴だ。革そのものの良さが生きるよう、「華美を嫌い素朴を好む奈良の風土に通じる」デザインとした。

上質な革の良さを生かした

■産地の名広める

 第1弾の靴はアッパーの素材として新喜皮革(兵庫県姫路市)の最高級馬革のコードバン、栃木レザー(栃木県栃木市)のタンニンなめし革、マルヒラ(兵庫県たつの市)のワックスドタンブルレザーを使う。

 週末の散歩、旅行などに使いやすいカジュアルなレースアップ、スリッポンなどを出す。トウ部分に先芯を入れず、ライニングもなしで革が足を包み込むような設計の物が多い。全部で10種類あり、色を含めたSKU(在庫最小管理単位)は25。サイズは24.5~27.5センチ。価格は2万5000~7万円を想定している。

メーカーの職人をモデルに起用している

 3月に東京・丸の内のキッテで販売を兼ねたデビューイベントを開き、東京駅のデジタルサイネージで告知も始める。消費者の声を聞き、物作りに生かす考えだ。楽天市場にショップ「奈良発靴」をオープンし、本格的な販売を始める。

 若手メンバーは「コトカを通じて産地の知名度を上げたい。将来は大和郡山に靴を買うために観光バスがたくさん来るようになれば」と意気込んでいる。

 参加しているメーカーはエンパイヤシューズ、オリエンタルシューズ、北嶋製靴工業所、シャミー、セランド、トローベルシューズ、東浦秀次商店。

デビューを前に撮影会も繰り返している

(繊研新聞本紙20年2月13日付)


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