TSIの「ナノ・ユニバース」は10月13日から、新ブランド「オテルパラス」を販売している。ブランドディレクターは「シカタ」を経て19年に「ビナイン」を立ち上げた境文雄氏。ベーシックなアイテムに技術や遊び心を加え、若年層を取り込む。紙のルックブックを制作するなど、ビジュアルにも力を入れた。
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ナノ・ユニバースの主な購買層は30代で、より若い客層の獲得も目指す。クオリティーの高い紙のルックブックやポスターを手に取ってもらうなど若者にとっては新鮮な「体験」の提供に力を入れる。20代のインフルエンサーなどと交流がある境氏は、「若い世代はデジタルでの体験が中心。フィジカルな体験の提供をブランドの強みにしたい」と話す。
オテルパラスは、ハイファッションのビジュアルと空気感をまとったヨーロッパベーシックがイメージ。23年秋冬のキーアイテムは、70年代のヴィンテージコートから着想を得たトレンチコート(税込み3万3000円)。ドルマンスリーブで、ガウンのようなディテールのポケットが付いている。テーラードジャケット(2万2000円)は、トレンドのゆったりとしたシルエットだが肩パッドやゆき綿を入れ、クラシックな要素も取り入れた。
全国の店舗とECサイトで販売している。ルックブックとポスターは数量限定。店頭で購入した客に先着でプレゼントする。