今、業界ではネガティブな話題をよく耳にしますが、物を作るって夢のある仕事です。グローバル化が進み、世界で物が売れる時代でチャンスもあります。30年ほど前にさかのぼれば、会社がどうすれば生き残るかを考え、自分たちで国内製造のアパレルブランドを立ち上げました。日本国内ではなく海外に売りに行き、現在、パートナーシップを結ぶ店が世界中にあります。
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山形県寒河江市の本社敷地内で運営する自社ブランドの直営店は次第にライフスタイルセレクトショップに発展し、10年前にはレストランも開きました。繊維企業の私たちにとって、ブランドビジネスや小売業はやはり難しく、強い意志がなければ継続しません。始めた当初は相当失敗して何億円もの赤字を出し、今も苦労はあります。しかし、自立して工場を回せる事業基盤を構築してきたため、会社が今まで続いてきたと思えます。
次の世代の人には物作りの魂やこだわりを感じてほしい。ウールの原毛は羊が育つ地域や農家などで異なる特性を持ちます。ゆくゆく後を継ぐ息子には、オーストラリアや南アフリカの農家に1カ月ほど住まわせ、現場で経験を積ませたこともあります。
私がやりたいこともまだあります。衣料品から食へと領域を広げてきましたので、次は宿泊など観光について考えていて、これからが楽しみです。農業にも興味があり、羊を育ててみたい気持ちもあります。ニットの物作りの視点で人を育てる活動もしたいですね。
(佐藤繊維社長 佐藤正樹)
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「私のビジネス日記帳」はファッションビジネス業界を代表する経営者・著名人に執筆いただいているコラムです。
