私が携わっている中小企業支援の現場には多くのファッション関連企業が相談に来る。経営インフラから新製品開発まで、コロナ禍で減少した売り上げを改善しようと日々サポートしている。
この3年間、地方の中小企業は市町村、県、国の様々な補助金を駆使しながら経営を維持してきた側面がある。異論はないが、その使い道をもっと具体的にサポートした方が良いのではと思うことがある。資金援助と同時に具体的なアドバイスをセットで提供できれば売り上げ改善スピードを上げられるのではないだろうか。
企業は私に具体的なアドバイスを求めて来る。具体的な提案こそ中小企業が求めているものだと日々実感している。一時的な金銭面支援もいいが、売り上げ構築のための伴走型支援が必要だと断言できる。
ファッションビジネスは日本の重要なビジネスコンテンツ。国には製造業を含めた中小企業やインディペンデントなブランドへの後押しやサポートをして欲しい。遅ればせながら「Go to Fashion」もお願いしたい。「日本のファッションビジネスをどうするか?」という議題を経済産業省、中小企業庁あたりで本気で議論して欲しい。ファッションビジネスに携わる人々はユニークでプロアクティブ、頑張っている中小企業と議論を交わしてみてはどうだろうか。
(広陵高田ビジネスサポートセンター長)
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「私のビジネス日記帳」はファッションビジネス業界を代表する経営者・著名人に執筆いただいているコラムです。