モリリン 汗染み防ぐニット生地「サラバーセ」を開発

2018/03/22 04:25 更新


 モリリンの繊維資材グループは、撥水(はっすい)糸と異型断面糸を編むことで衣服の汗染みを防止できる生地「サラバーセ」を開発した。介護者や飲食店の接客担当者などが汗をかいても周りに不快感を与えず、自らも周囲の目を気にせず快適に着用できるのを狙った。「女性が汗染みを気にせず着られる素材として、マーケットを掘り起こせる」と見る。春夏のポロシャツやスポーツシーン、脇パッドにも向く。

 肌に接する面の糸が汗を吸い、毛細管現象で生地に拡散させることで、表側には汗染みが見えなくなる仕組み。編みの技術が必要になるため、同社専属の匠(たくみ)が協力工場で生産する。組織はハニカム、インレー、ブリスタ、段ボールなど8品番。分散染料で染色しながらも効果を維持できるため、色のバリエーションが豊富なのが特徴だ。1週間連続で着用しても汗染み防止効果が続くほか、家庭洗濯の耐久性もある。

 開発には2年かかった。2、3層の構造で効果を出すという匠の技術がなければ実現できない生地という。消臭繊維の「デオセル」なども組み合わせることが可能だ。

 19年春夏物に向けて販売し、初年度で1000反を目指す。

「サラバーセ」
撥水力と吸水拡散力を組み合わせた「サラバーセ」。汗染みはすぐに目立たなくなる





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