ミスコンシャス 女性が力を発揮出来る体制作りに重点

2018/07/30 06:27 更新


 ネット上のレンタルドレスショップ「おしゃれコンシャス」の運営のほか、ファッションウェブ媒体「IKINA」(イキナ)を運営するミスコンシャス(愛知)。年商が前年比50%増の3億円という成長を支えているのは従業員20人のうち18人を占める女性の力だ。しかも、そのうち15人が子育て中。女性が力をフルに発揮できる環境と体制作りに、12年1月の設立以来、重点として取り組んできた。

 その一つはキッズルーム。運動会の代休日や祝日になるとママスタッフは子連れで出社して、事務所の一角のキッズルームで子供たちを遊ばせる。従業員が見守り、親も目が届く場所なので安心して働くことができる。保育園に預けられず、子連れで来社した応募者にはキッズルームで面接する。「子育て中という理由で、女性が能力を発揮できない事を我慢して欲しくない」(小山絵実社長)という思いが強い。

小山絵実ミスコンシャス社長

 同社では一つの業務を2人以上で担当する〝ワークシェア〟制。その人がいなければ仕事が進まないという状況を回避するためだ。女性スタッフが子供の急な発熱や発症などで休まなければならない時、自分がいなくても業務が回るのなら、「休むことへの〝罪悪感〟は薄らぎ、精神的な負担は軽くなる」。急に休んだ翌日、会社に来づらい気持ちにおちいることなく、前向きに仕事に取り組んでもらえれば、会社にとってもありがたいことだ。

 ワークシェアは全部門で徹底している。繁忙期の配送業務には全部署から誰でも手伝いに行けるし、ウェブマガジンのイキナには8人が記事を書ける。電話での商品相談には3人が対応でき、おしゃれコンシャスの撮影でコーディネートできる従業員は3人いる。縫製やプログラミング、スタイリストなども含め、いつ、誰が急に休んでも、誰かがサポートできる体制が整っている。

 働き方も柔軟だ。入社し産休を経て復帰。正社員からパートになったり、パートから時短社員になったりと、自分の働ける時間に応じて働き方を変えられる。パートで入社しても、スキルや意欲が認められれば正社員になれる。「ここで働きたいと思ってもらえる会社」を目指してきた。そうした同社の姿勢に共感が広がり、今年6月までの半年間、4人の採用に対し77人の応募があった。

パソコンの基礎スキルを競う「おしゃコンカップ」PC部門


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