【ミラノ=小笠原拓郎】24~25年秋冬ミラノ・メンズファッションウィークは、現代のビジネススタイルや男性らしさを定義し直す動きが見られた。タイドアップのビジネススタイルにオフスタイルの要素を組み合わせ、カジュアルとフォーマルの間に現代のエレガンスを位置づけるようなデザインが登場した。
(写真=ジョルジオ・アルマーニ、JWアンダーソン、ニール・バレットは大原広和、そのほかはブランド提供)
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プラダのショー会場に入ると、たくさんのパソコンが置かれたデスクが並んでいる。さらに奥へ進むと、スケルトンの床にビジネス用の椅子を並べた空間にたどり着く。スケルトンの床から下をのぞくと、そこはこけむした庭になっている。秋冬のコンセプトの背景には、自然への憧憬(しょうけい)とビジネススタイルとの関係があることが示唆される。
ショーはいきなりのタイドアップスタイルから始まった。クレリックシャツにネクタイをきりりと締め、スイムキャップのようなぴったりとしたニットキャップをかぶる。スーツにもこのカラフルなニットキャップ。杢グレーのツイードジャケットに、パープルやグリーン、ネイビーやブラウンのニットキャップがアクセントとなる。
もう一つのキーアクセサリーは太いベルトだ。杢グレーのパンツに、レザーをクロシェ編みしたような太いベルトでウエストをマークする。マドラス(船員)がかぶるような帽子を含めて、マリンの要素も少しだけ感じさせる。
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