オールウェイズのオーダーブランド「ミカコ・ナカムラ」(中村三加子)の23年春夏は、水平線や水面の輝き、美しい真珠に着想を得た、白からグレーへのグラデーション、ブルーがテーマカラーだ。インスピレーション源は自然が多く、今回は海を舞台にした。ナローシルエットや曲線が際立つデザイン、オリジナルプリントなど、泡をほうふつとさせるアイテムも揃う。
今シーズンの色は淡く、優しい印象だ。目を引くのはグレーのアイテム。シルクツイルで仕立てたドットのボウタイドレスなどが、波打ち際のきらきらとした景色と重なる。チュールを2枚重ねて刺繍し、波状に手で生地を裂いたタイトスカートもある。きれいに波打つように裂いてあるが、手作業ならではの表情があって新しい。
定番の〝ミカドシルク〟のブラウスは、真珠を思わせる潔い白。ハリと光沢があり、顔色が明るく見えると需要が高い。
半円を描いた柄のスカートは、カーブに沿って生地同士を縫い合わせている。まるでプリントのように縫い目がわからないほど端正な仕上がりで、職人の高い技術がうかがえる。
22~23年秋冬は19年度を上回るほど好調。人前に立つ仕事など、働く女性を中心に支持されている。