午前10時台というのに、日差しが容赦なく照りつけてくる。わずかな日陰を求めて建物沿いを歩こうとするが、無駄な努力だ。いよいよ観念して今年、日傘デビューした。ラミネート加工した傘地の遮熱機能は強力で、頭部に感じる熱がかなり軽減される。体を守るためにも老若男女問わず常用した方が良さそうだ。
日傘を差し始めて気づいたことがある。それは地面からの照り返しの強さだ。上からの直射日光が抑えられたせいで、普段意識していなかった下からの熱が強く感じられる。アスファルトやコンクリートにおおわれた街は高熱をため込み、緑の多い郊外や山間部と比べると極端に熱くなる。緑地や街路樹がいかに大事かわかる。
暑熱対策は建物や公共空間でも欠かせない。例えば大きな開口部を持つガラス張りの建物は、穏やかな季節には心地いいが、夏場は一転、温室そのものになる。大手ディベロッパーが運営する商業施設では、屋外ベンチが熱すぎて座れないとネットで話題になっていた。座面・背面が金網状のワイヤで出来たおしゃれなデザインだが、夏場の使用を想定していなかったのだろうか。
衣服はもともと暑さ寒さから身を守るために生まれ、やがて着飾るという役割を得て大きく発展した。いま、地球環境が過酷になる中、再び身を守る道具として衣服の重要性が増している。
