《めてみみ》余暇の王道

2022/12/16 06:24 更新


 地方出張でホテル予約に苦労した。著名な観光地でもなく、インバウンド(訪日外国人)客も皆無な地方都市なのになぜだろう。現地で聞くと、全国旅行支援の県民対象の上乗せ特典があり、県民の小旅行が活発らしい。行動制限がなくなり、ちょっとした余暇を楽しんでいるのだろう。

 日本生産性本部が発表した「レジャー白書2022」によれば、21年の余暇活動の参加人口は娯楽としての「読書」が初めて首位になった。2位が20年の首位「動画鑑賞」、3位が前年同様に「音楽鑑賞」と、コロナ下では引き続き〝在宅レジャー〟が上位を占めた。22年の結果はどうなるだろうか。

 10年前の11年のレジャー白書を見ると、上位は「国内観光旅行」「外食」「ドライブ」の順。以降、旅行は9年連続の首位、外食は7年連続の2位だった。この二つは余暇の〝王道〟だったわけだが、21年は国内観光旅行が前年の4位から6位に、外食は6位から4位になった。

 都心ファッションビルの22年の飲食売上高は前年比2ケタ増が続いている。友人との会食など日常利用とは異なる外食は、昼も夜も徐々に回復しているようだ。全国旅行支援を契機に増えている旅行需要も継続することを期待したい。ファッションやクリスマスのギフト需要は、人やコトに出会う外出機会によって喚起される。



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