《めてみみ》ファッションの役割

2022/10/20 06:24 更新


 健康・美容商品などを販売するサントリーウエルネスは、Jリーグと組み高齢者施設でサッカークラブを応援する支援活動「ビー・サポーターズ」を実施している。入居者が揃いのユニフォームを着用し、フェイスペインティングや飾り付けなどもして試合をテレビ観戦する。応援スタイルなどを同社が企画して機会を作っている。

 「シニアに向き合う企業として、高齢者が元気になるきっかけを作る」目的で始めた。20年12月にカターレ富山とレノファ山口FCで開始、21年1月に川崎フロンターレとヴィッセル神戸が加わり、今年9~10月の特別企画には計10クラブが参加した。富山では競技場での観戦企画も行った。

 「推しの選手の応援を通じて元気になった」など参加者からは好評だ。高血圧の人の血圧が安定したり、「認知症の人が応援のためにユニフォームを着たことを覚えていた」など健康面で効果が出ている。

 同社は「応援を通じた、わくわく感とときめきが元気の源になっている」とし、特に「普段着とは違うユニフォームで着飾ることが大きな効果を発揮している」と見る。日頃は無表情な認知症の人も、ユニフォームを着ると「お祭りの日に法被を着た時のように目が輝くことがある」という。高齢化社会で、ファッションが果たすべき役割は大きい。



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