《めてみみ》タイミング

2022/08/30 06:24 更新


 8月中旬から下旬にかけての買い物には悩む。秋の新商品も店頭に投入されるが、夏のセールも終盤でさらに値引きされたり、プロパー価格の商品が突如値引きされたりする時期だ。何を、ではなくて、どのタイミングで買うかがとても大事になる。

 7月末にバッグを買い替えようと、目当てのブランドをチェックすると店頭もECも在庫切れだった。完売ではなく、再入荷すると聞き、入荷待ち登録をした。8月上旬に入荷の知らせがあり、定価で購入した。

 欲しかったバッグが手に入ったと喜んだのもつかの間、2週間後にそのブランドから別のメールが届いた。「セール対象商品が増えました」。嫌な予感がしてECサイトを見ると、同じ商品が3割引きで売られていた。

 新品番に切り替わるのでセールになったということらしいが、店で在庫の有無を問い合わせた際、そんな話はなかった。デザインと機能が気に入り、必要だったから買ったと自分に言い聞かせても、なんだか納得がいかない。

 購入直後に値引きになったことを知ってしまったせいか、新調したバッグはまだ下ろしていない。お得に買いたい気持ちはあるが、値引きでがっかりしたくもない。ファッション小売りは、粗利益を減らさないためだけでなく、客のそういう心理も受け止めて、セールの在り方を見直した方が良い。



この記事に関連する記事