《めてみみ》いよいよ「独身の日」

2020/11/11 06:24 更新


 今年も11月11日「独身の日」商戦の日が来た。10月21日の商戦キックオフ以降、上海の街中は購買意欲をかき立てる宣伝物で覆いつくされている感がある。地下鉄駅構内、車内、バス停、商業施設とオフィスビルのエレベーターホール、エレベーター内などなど、その量の多さに圧倒される。地下鉄駅構内など広いスペースには、アリババと京東が競い合うように広告を出している。

 今年の特徴は、商戦の山を11月1~3日と11日の二つにしたところ。コロナ下で社会消費品小売総額に占める実物商品のネット販売額は、25%近くまで拡大している。そのため物流費、人件費、プラットフォームへ支払う費用が増大し、「売り上げの増加ほど利益は伸びていない」(業界関係者)という。プラットフォーマーとしては山を二つにしてコストを抑える狙いもあるとみられる。

 アリババの発表によれば、11月1日は販売開始40分でコスメカテゴリーの流通総額が100億元を突破した。資生堂など人気ブランドは、既に昨年の商戦の実績を上回っている。

 今年のもう一つの特徴は、支付宝(アリペイ)などグループのプラットフォームを総動員してオンラインとオフライン融合の加速にも挑むことだ。一企業の開始したイベントが、今や社会現象となっている独身の日商戦。さて今年の結果はいかに。



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