《めてみみ》個店のスーベニア

2020/08/11 06:24 更新


 地方に出張した際に買い集めているものがある。取材した地元の個店で販売しているオリジナルブランドのTシャツだ。スーベニア(土産)感覚で購入することが多く、着用していると、その店の個性やオーナーの人柄はもちろん、街の雰囲気まで思い出されて楽しい気分になれる。

 最近、テレワーク中に愛用しているのは青森市のセレクトショップ「サークルアオモリ」で購入したTシャツ。青森をイメージしたねぶた祭りやリンゴなどをモチーフにしたポップなイラストがプリントされている。同店ではTシャツ以外にもショッピングバッグなどスーベニアグッズを販売している。オーナーの石戸谷知倫氏は地元愛にあふれ、青森県と組んで観光促進のイベントも開催している。

 コロナ禍で厳しい状況の観光業界でも、星野リゾートでは地元を再発見しようと「マイクロツーリズム」を提唱している。地方都市にとっても自分たちの街や周りの自然を見直し、それぞれのローカル色を発信する好機なのかもしれない。

 コロナ禍により地方出張がしにくくなったため、本紙の新興面で連載していた「新名店100選」も中断を強いられている。当面、リアル店舗にとって逆風が続くが、地元客に愛される個店の魅力は変わることはないはず。一日も早く記者のTシャツ収集が再開できるよう祈っている。



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