《めてみみ》SCのEC

2017/11/01 04:00 更新


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 三井不動産はファッションECモール「三井ショッピングパーク・アンドモール」を1日にグランドオープン、EC事業に参入する。百貨店などの小売業の多くは既に自社ECを運営しているが、SCディベロッパーのECモールはまだ少ない。

 「ゾゾタウン」をはじめ専業ECが事業を拡大、テナント企業の多くがECを強化するなか、〝SC運営企業ならでは〟の事業構築が難しいのが、SCディベロッパーが自社ECになかなか進出できない大きな要因。ヤングファッションを中心に、ECの拡大が自施設の売り上げに悪影響を与えていると指摘するSCも多く、大半が「ECにはない実店舗の価値向上に磨きをかける」施策に注力している。

 三井不動産は「消費者はリアル店とECを上手に使い分けている」と分析。ららぽーとを中心にした同社SCと連携した仕組みを作り、「実店舗、ECの双方の良さを同時に享受できる新しいコンセプトのモールを目指す」という。

 企業の規模や態勢によって違いはあるが、幅広い分野・業種のテナントとの取引実績とハウスカード施策を軸に培った顧客基盤がSCの「強み」だ。ECを実店舗の「競争相手」と捉えず、この強みを生かして、相互送客できる仕組みを作れば、ディベロッパーだけでなく、テナントにも新たな販売機会が生まれる。



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