大人の男性はファッションのトレンドに関心がない方が多数派だ。だからと言って、洋服に全く気を遣ってないわけでもない。自分のスタイルを確立した人がいる一方、仕事のプレゼンや婚活など大事な場面はもちろん、デートやパーティー、子供の授業参観など様々なシーンで何を着ていけばいいか悩んでいる男性が多いのも事実。
ここ数年、男性向けにパーソナルコーディネートサービスを提供する企業が業績を伸ばしている。東京・白金台にサロンを構えるファッションスタイリストジャパンの西岡慎也代表は「10年以上前に地元で専門店を運営していた時にコーディネート提案の大切さに気付き、一般男性への洋服のコンサルティング事業に踏み出した」という。
アパレル業界では「服が売れない」と言われて久しい。インターネットで何でも気軽に買えるようになり、地方の専門店は厳しい状況。モノの売り買いだけでない実店舗ならではの付加価値を提供できなければ生き残っていけない。
洋服に関する悩みを抱える消費者の〝かかりつけ医〟のような存在がパーソナルなスタイリストによるコンサルティング、コーディネートサービスなのかもしれない。悩みを解決するだけでなく、服で客の人生が変わる手伝いまでできる。実店舗の販売員にとっても学ぶべきことは多いはず。
