世界中の様々な素材を閲覧できる会員制ライブラリー「マテリアルコネクション(MCX)東京」を運営するエムクロッシングは、ライブラリーとオフィスを東京・南青山から六本木へ移転し、オープンした。展示サンプルは2300点(以前は1600点)に拡充したほか、閲覧・イベントスペースを広げるなど会員がより使いやすい施設にリニューアルした。
MCXの主要な機能は、世界から集められた素材のサンプルを展示する「マテリアルライブラリー」。2300点の内訳はポリマー45%、自然素材25%、金属8%、ガラス7%、カーボンやセメント、セラミックなどその他が15%で構成する。
ライブラリーの開放とともに、会員の要望に沿った素材を提案するといったコンサルティングもしている。素材メーカーとデザイナーなど商品企画担当者をつなぐプラットフォームとしての役割も担い、会員のビジネスサポートに取り組んでいる。その一環で、施設内での企画展やトークイベントなどをこれまで年に複数回実施し、マッチングにも結び付けてきた。
リニューアルに伴い拡大したイベントスペースの活用も強め、「利用してもらいやすい工夫をするとともに、個別のニーズに丁寧に応えていきたい」(吉川久美子社長)という。
MCXは97年に米国で発足し、ニューヨークを拠点にミラノ、バンコク、東京を含めた7都市にライブラリーを構える。ライブラリーではサンプルのほか、約7500点の素材情報を収蔵したオンラインデータベースも閲覧できる。MCX東京は13年秋、南青山に開設した。会員数は現在約300人(約100社)。家電や自動車、スポーツ、住宅設備関係のデザイナーや開発担当者などが中心だ。